ケース面接の問題
中島聡さんのblogに「頭の柔軟体操」というカテゴリがある。
所謂、外資系戦略コンサル、投資銀行等の面接で利用される、ケース面接のたぐいである。
問題を読んでいると、電車の社内で、中吊りを眺めているだけで結構いろいろ考えられることに気づく。満員電車の中で、混雑がひどくて本すら読めないタイミングがしばしばあるが、あれは、考えようによっては、普段考えないようなことを考えるチャンスと言える。
ケース面接の問題は、以下のサイトにて、過去に実際のケース面接で使われた問題を参照することができる。
http://www.gaishi-seminar.net/book/caseStudyExample.html
ボストンコンサルティンググループ 面接出題事例
「オリンピックのメダル数を上げるには?」
「日本のノーベル賞受賞者の数を上げるには?」
「スキー場の来場者を増やすには?」
「地方都市を復興させるには?」
「とある歯医者の売り上げを二倍にするには?」
「オートバイの売り上げを上げるには?」
「渋谷の町を大人の町にするには?」
「ラクロスの競技人口を二倍にするには?」
「京都の観光収入を上げるには」
「日本の子供の学力は二十年前と比べてどうなっているか」
ブーズアンドカンパニー 面接出題事例
「セイコーが時計の売り上げを伸ばすには?」
「NHK教育番組は必要かどうか?」
「あなたの成功体験を三つあげてください。それをもってあなたの自己紹介とさせていただきます」
アクセンチュア 面接出題事例
「ユニクロに勝つ戦略を考えよ」
「国内旅行者を増やすにはどうしたらよいか」
「野球の球団を黒字にするには?」
「地方の国立大学の生き残り戦略は?」
「バナナの売り上げを二倍にするには?」
マッキンゼー 面接出題事例
「ゴルフクラブの売り上げを伸ばすには?」
「日本の米をヨーロッパで売るには?」
モニターグループ 面接出題事例
「シャンプーの市場規模は?」
アーサーディーリトル 面接出題事例
「国立大学の民営化の是非」
ドリームインキュベーター 面接出題事例
「ボーダーフォンの売り上げを伸ばすにはどうしたらいいか?」
「サッカースタジアムへの入りを二倍に伸ばすにはどうしたらいいか?」
「晩婚化はいいか悪いか」
「18歳未満未成年に自動販売機でたばこを買わせないようにするには?」
「通勤ラッシュの緩和策は?」
「新幹線の中のコーヒーの売り上げは?それを二倍にするには?」
ATカーニー 面接出題事例
「日本での一年間の時計の売上は?」
「文武両道の人間を一週間以内に100名集めるには?」
「うちわの売上を伸ばすには?」
「表と裏のコイン、表と表のコインからどちらかを選んだ際に、裏が出る確率は?」
ゴールドマンサックス 面接出題事例
「日本の電柱の数は?」
「成功の定義は?」
「仕事とは何か?」
「権力を持つことの是非は?」
「CEOになるならどこの会社がいい?」
「国に投資するならどこ?」
「日本のシャンプーの売り上げを二倍に」
ドイツ証券 面接出題事例
「イラク派兵の是非は?」
「世界共通通貨は導入すべきか」
モルガンスタンレー 面接出題事例
「日本での一年間の時計の売上は?」
「キリンビールの全社戦略」
「アメフトのボールの数は?」
「都市の緑を増やすには?」
シティグループ 面接出題事例
「金融教育に100億の投資をしたい。小中高大、どう振り分ける?」
「安川電機のROIC工場は経営にどんなインパクトがあるか?」
「めがねの市場規模」
UBS 面接出題事例
「無借金経営は是か非か」
「どちらのオフィスを選ぶか(資料あり)」
バークレイズ 面接出題事例
「大学生に宿題は必要か」
野村證券 面接出題事例
「今最も熱い投資先はどこか」
「誰を総理大臣にしたら、日本の株は上がるか」
上記サイトではケース面接徹底対策の教材を15000円で売っているようで・・なかなかお高い。
ケース面接というか、所謂フェルミ推定の入門本と言えば、細谷功さんの「地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」」ははずせない。細谷さんの提唱する「地頭力」の本質である、「結論から」「全体から」「単純に」考えるコツを、実際のケース問題例を通じて学ぶことができる。
また、ケース面接の問題集ということでは、「現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート――「6パターン・5ステップ」でどんな難問もスラスラ解ける!」もおもしろかった。パッと答えがでないような設問でも、分解して、パターンにあてはめて、「大体あってる」答えを導きだす練習に役立つ。
現実のビジネスで直面する問題は、ググっても答えがみつからないものばかり。そんな場面に遭遇した時への備えとして、思考のトレーニングはコツコツ続けたいものだ。